あそびから得るもの

先日、とある運動指導(という言い方は烏滸がましいのだが)のクラスが終わった後の出来事。

最初は課題として出していたバランスボールを使ってバランス系の種目を練習していた小学生たち。ある瞬間からそれは別のあそびに変わりました。

自分の体ほどのバランスボールを両手で抱えて互いにぶつかりあう。

ただこれだけのあそびでしたが、それはそれは楽しそうにやっておりました。ぶつかってはどちらかまたは両方とも弾かれ、転び、また立ち上がりぶつかり合う。たまにボールが飛ばされて取りに行った隙に後ろからボールを当てられる。


via GIFMAGAZINE
イメージ動画(前述の小学生とは異なります)

実はこの日の運動のテーマは方向転換と体幹(←この言葉あまり使いたくないですが)

でもその後のバランスボールでのあそびを見ていると、そこにはいろんな要素が入っていました。
  ぶつかった時にオフバランスになるのを耐える
  倒れないように踏ん張る
  重心を低くする
  相手にフェイントをかける
  そのフェイントに対応する
  どの方向からボールまたは人が来るか見渡す(感じる)
  投げる、捕る、蹴る
真面目に方向転換だの体幹だのプログラムを考えなくても本来はこうしたあそびで十分なのです。知らぬうちにいろんな運動体験できています。大事なのは楽しいこと&夢中になること&そして自分たちで勝手に始めること。たった15分のあそびでしたが運動量は大元の1時間よりもあったような?

特に子どもに対してはスポーツ科学的根拠に基づいた運動プログラムなんて必要ないのではないかと最近つくづく思います。適当にあそばせて、あそび足りないぐらいで帰す。続きはまた明日。その繰り返しでいいのです。我々の仕事はその環境を整え、見守ること。(あとは保護者の理解を得るべく納得いただける説明を用意すること)

また一つ子どもから学びました。

ありがとう子どもたち。



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